インターネットのマスメディア化

インターネットのマスメディア化

ニッポン放送がグレイプを買収

フジテレビとおなじフジサンケイグループのニッポン放送は2月25日、インターネットコンテンツ提供会社、グレイプ(http://www.grapee.co.jp/)を同日付で買収したと発表しました。グレイプは、<『心』に響く動画メディア>というキャッチフレーズで、コンテンツを提供しているバイラルメディア(注)提供を主な事業にしている会社です。フェイスブックを利用されている方は、いやでも目に入ってきますのでご覧になったことがあることと思います。ニッポン放送はグレイプの株式を旧経営陣などから100%取得し、社長など役員をそっくり入れ替えました。これは、ニッポン放送がインターネットにより深く参入したというよりは、グレイプがインターネットメディアではなくマスメディアになったといえます。その理由は、、、

 

SNSはテレビ番組でバイラルメディアがコマーシャル

 

とても印象的で感動を呼び起こすコンテンツの中には、「どうしてなんにも起きてない時からカメラが回っているの?」「これってやらせでしょう?」などという書き込みも、昨今は見かけられるようになってきました。そのコンテンツが商品やサービスにひもづいているのですから、これはまぎれもなく宣伝ですよね。つまり、テレビに例えると、FacebookやSNSで一般ユーザーが書き込んでいるのが番組、バイラルメディアがCMということになります。

これまでもっとも尖っていたウェブメディアとその対極にあるお茶の間を対象にしたマスメディアですが、昨日ニッポン放送がグレイプを買収したということで、インターネットのマスメディア化が着々と進んでいると言えるのではないでしょうか。

 

(注)バイラルメディア

バイラル(Viral)とは「ウイルス性の」という意味の形容詞で、「バイラルメディア」とはFacebookをはじめとしたSNS上で、インパクトが強く、シェアされやすい記事形態のメディアのことを言います。デザイン的には、画像や動画を用い、記事中に「シェアする」というような大きなボタンがあるのが特徴です。

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